伝統構法とは?石場建てとは?

建築にあまり興味のない方には、「伝統構法」や「石場建て」とは何だろうと思われると思います。伝統構法に、はっきりとした定義はありませんが、伝統構法の最大の特徴が石場建てで、柱を礎石の上に載せるだけの工法です。

現在の一般的な住宅の工法は、下図のように、基礎コンクリートに土台を緊結させ、立てた柱間に筋違いを入れ、金物で固定し壁で持たせ、躯体をガチガチに固めたものが、「剛構造」の在来軸組工法という建築方法です。

地面と土台を緊結させることで、下の映像のようになります。左の家は緊結されていません。右の家は緊結しています。

緊結させることで上の建物に地震のエネルギーが伝わりみごとに倒壊します。これが建築基準法定められた建て方です。

 

一方、伝統構法・石場建てとは、下図のように、礎石の上に柱を建て、柱に対し,足固め・差し鴨居・桁固め・貫等などの水平部材で構成することで、地震力を受け流し「いなす」工法で、粘り強い「柔構造」です。

高温多湿の日本では、床下から傷むことが多く、建築基準法どおりに基礎コンクリートで施工した家では、床下が暗く、空気の動きも少ない為、シロアリが発生しやすく、床下が見えづらいので、シロアリが発生しても、発見が遅れる場合がありますが。

石場建ての場合、床下があいていて通気性が良く、光も入るので明るい場所を嫌うシロアリも発生しませんし、床下に這って入れるので、床下の確認がしやすく、もしも万が一、柱の足元が腐っても、「根継ぎ」などの方法で修繕が可能で、メンテナンスがしやすい構造です。

伝統構法・石場建てとは、先人たちが長い間、試行錯誤を繰り返し洗練された工法で、地震に強く、長持ちすることは歴史が証明しています。そして、現代の技術を取り入れることで、伝統構法は古臭い建築ではなく、「最強・最新・最先端」の建築になります。